同じ釜の飯を食う
こんにちは管理人Hです。
10月11日大安、今季の酒造りがスタートしました。
初洗い、初蒸しなどを終え、冬の間蔵で寝泊まりする蔵人たちも集まってきます。
これから約半年間、蔵人たちが同じ釜の飯を食う生活が始まるのです。
この「同じ釜の飯を食う」蔵での生活を思うといつも頭に浮かぶのが、分子生物学者の福岡伸一さんがいつかTVで言っていた『動的平衡』です。
『動的平衡』とは、私たちの身体を形成する分子は絶え間なく入れ替わり続けていて、外見は同じでもそれを構成する分子は、どんどん分解されて私たちが日々食べたもので合成されているという生命の営み。
ほんの数週間前の自分と、今の自分は分子的に見れば全く別物らしいのです。
ということは、毎日同じ食事をとっている蔵人たちの身体は、見た目は違えどほぼ同じ分子で出来ている。
“美味しいお酒を造る”という同じ理想を掲げる心だけでなく身体の組成も一緒、一心同体。
「同じ釜の飯を食う」ってすごいことなんだよなぁ。
同じ記憶を共有するだけじゃなく、数人で一つのもの造る上でとてもとても意味深いこと。
そんなことを考えながら、酒造りは始まります。

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