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松の司 蔵元ブログ

『松の司のきき酒部屋 Vol.5』

『松の司のきき酒部屋』ではサケ・ディプロマ(J.S.A. SAKE DIPLOMA)取得の2人の蔵人が松の司のいろいろな商品をきき酒し、その感想をお届けします。

*サケ・ディプロマとはJ.S.A.(日本ソムリエ協会)が認定試験を行う日本酒に特化した資格認定制度です。

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第5回目となる今回は、長きにわたり松の司の定番商品である『松の司 純米吟醸 楽』と、松の司らしい新たなスタンダードとなることを目指して4年前に発売を開始した『松の司 純米吟醸』です。ラインナップの中間を支えるこの2商品はどちらも金沢酵母主体で、精米歩合も60%と55%というとても近しいスペックなのですが、一体どのような違いがあるのでしょうか?

また今回はいつもの2人に加え、当蔵の女性スタッフできき酒にも定評のある長谷川さんにもゲスト参加してもらいました。それでは3人のきき酒部屋をどうぞ。





金沢らしい香り

ーーまずは上位酒である『純米吟醸』から。その香りはいかがでしょう?


長谷川
イソ(=酢酸イソアミル、バナナやメロンの香りに形容される吟醸香の一つ)が立つ感じ。フレッシュっていうより、ちょっとこなれた感じが。

圭太
でも華やかに香りが立つというよりは、少し控えめな気がする。アルコール感も若干感じるかな。

雄作
よく9号(=きょうかい9号酵母、熊本酵母)で感じるミルクっぽい感じは全然ないですね。


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圭太
やっぱり金沢(=金沢酵母)らしい感じか。

長谷川
お米のニュアンスも...。

雄作
うん。米っぽい印象もありますね。


ーー能登杜氏の系譜にある松の司のお酒は、昔から金沢酵母を使用したものが多く、その香りや味わいから松の司といえば金沢酵母という印象がとても強くあります。


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『松の司 純米吟醸』酒米は精米歩合55%の山田錦のみを使用。酵母は金沢酵母。




松の司の入門編

ーーでは味わいについて。


雄作
口に入れるとやっぱり酢イソ(=酢酸イソアミル)で、メロンとか瓜っぽいフルーツの香りがあるかな。けっこう甘味も。

圭太
そうやな。甘味があって味も多めかな。

雄作
おだやかに丸みも感じる。

長谷川
入りの甘味があって、後に少し渋味が。

圭太
うん。少し渋味もあるし、余韻が長くて後が締まる。

長谷川
ちょっとしっかりした感じも。


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圭太
味もウチの金沢らしい感じやなぁ。

雄作
ホンマにそうですね。パリッと硬く芯が通ってて。

圭太
それが少しこなれて来てるから丸く感じるところもあって。昔ながらの松瀬らしい味わい。

雄作
圭太さんの好きな感じですよね(笑)

圭太
うん。好きなパターン(笑)

雄作
酒だけでも成立するし、料理と合わせても邪魔をせえへん。松の司の入門編って感じですよね。ウチの蔵でいう平均的な精白(=精米歩合)やし。松の司を飲んでみたいっていう人にはまずどうぞっていう、松の司らしさを感じられる酒ですね。


ーー落ち着いた果実の香りにしっかりした甘さとその後の軽い渋味の下支え。長い余韻を楽しめる松の司の入門酒と言える『純米吟醸』でした。


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おだやかなお米のニュアンス

ーーつづきまして『楽』に参りましょう。まずは香りから。


雄作
『純吟』よりもっとおだやかな感じしますね。

長谷川
これはちょっとミルキーな感じするかも。

圭太
うん。これはそう感じる。

長谷川
さっきの『純吟』で少しあったアルコール感みたいなのはあんまり無いね。


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雄作
イソもそんな立たへんおだやかな。

圭太
『楽』と比べると『純吟』はちょっと香ばしいにおいも感じる。

雄作
『楽』は日本酒らしい米のにおい。

圭太
そうやな。炊き立ての米みたいなニュアンスもあるし、重さが無くてホントにおだやか。


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『松の司 純米吟醸 楽』酒米は精米歩合60%の山田錦と吟吹雪を主に使用。酵母は金沢酵母主体。



まとまったやさしい調和

ーーそれでは味わいはいかが?


雄作
口に入れるとちゃんとイソを感じますね。

圭太
ちゃんと香りと味わいが調和してる感じがする。甘味と香りのバランスも。

雄作
甘過ぎることも無いですしね。

圭太
うん。その分香りも経ち過ぎないし、完成度が高い気がする。

雄作
張りもありますしね。


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圭太
さっきの『純吟』は余韻が長かったけど、こっちは後切れが良い。

長谷川
まとまったやさしい感じがする。

圭太
酸もバランス良くあって、ジューシーさというか充実感もある感じかするし、良いところで調和してるね。


ーー香りも味わいも総じておだやかで非常にまとまった印象の『楽』。ジューシーさもあり飲み心地が良さそうです。


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夏の料理や食材と楽しむ
『純米吟醸』と『楽』

ーー今回の料理とのペアリングについては、『純米吟醸』と『楽』の味の系統がある程度近しいので、特にどちらかに限定はせず相性が良さそうな料理を考えてみましょう。


雄作
刺身でいうと赤身や貝じゃなくて白身の方が良さそうですよねぇ。

長谷川
『純吟』ならもう少ししっかりしてても良いかも。

雄作
昆布締めするってのはありかな。

長谷川
魚なら普通に塩焼きとかでサラッと飲みたいかなぁ。甘辛く炊いたりじゃなくて。


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長谷川 享代/仕込みや蔵仕事もこなす頼れる女性スタッフ。きき酒能力も高い。


圭太
素材の味が引き立つ系やね。

長谷川
カルパッチョとかサラダっぽい酸味のあるようなのも。あっ、冷しゃぶとか良いかも。

圭太
水菜のシャキシャキしたのを添えてポン酢であっさり。

雄作
冷しゃぶ良さそうですね。豚にポン酢でもゴマダレでも合うやろうし。


ーー何か洋食的なものでありますか?


雄作
『純吟』やったらシーザーサラダとか。パルメザンチーズとベーコンと。がっつり肉っていうより、そういう感じになりますかねぇ。


ーー長谷川さんなら『純吟』にどんな料理作ります?


長谷川
アサリの酒蒸しとか。

圭太・雄作
あぁー。

雄作
小鮎の天ぷらとか塩で美味しいでしょうね。苦みもあって塩味もあるし。滋賀っぽいし(笑)これからの季節にトウモロコシのかき揚げとかも美味しいでしょうね。あと僕は白子が好きやから白子の天ぷらがいいな。


ーーVol.3の『しぼりたて楽』でも登場した白子ふたたび(笑)


圭太
マストやな(笑)


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雄作
白子やったら『純米』とか『生酛純米』よりも、もうちょっと米削った(=高精白)の『純吟』とかが良さそう。


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築山 雄作/33歳、蔵人歴7年、2018年 J.S.A. SAKE DIPLOMA取得


ーー『純吟』の松の司らしい硬質感や軽い渋味にはよく合いそうな気がします。割と夏っぽい料理が多い気が...。


雄作
そうですね。これからの季節に冷やして美味しいクラスの酒ですからねぇ。『楽』は常温(約15℃)くらいでも全然良さそうやけど。

圭太
うん。『純吟』はちょっと冷やした方が良い感じやな。香りもおだやかやし守備範囲が広いね。


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松瀬 圭太/37歳、蔵人歴12年、2019年 J.S.A. SAKE DIPLOMA取得


長谷川
意外にでも太巻きとかと合わせたら乙な気がする。

雄作
ちらし寿司とかもそうですよね。具材が色々入ってるから、これにしか合わへんって酒は困るけど日本酒はどれとも合わへんことは無いから。


ーー太巻き良いかもしれませんね。卵も入って野菜もシイタケやかんぴょうも入って。これから暖かくなりますし、太巻き持って『純吟』や『楽』を持ってのお外ごはんも楽しそうです。


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さて今回の『きき酒部屋』はいかがでしたか?長谷川さんにゲスト参加していただき、いつもとは少し違った雰囲気の中のきき酒でした。食べ物の話題も盛り上がりましたね。最後は割と『純米吟醸』に寄ってしまいましたが...。『純米吟醸』も『楽』も家飲みするのにはとても使いやすいお酒ですので、是非お試し下さい。

次回は『松の司 純米大吟醸 陶酔』を取り上げてみたいと思います。お楽しみに。



商品紹介:
『松の司 純米吟醸』
1.8L オープン価格(希望小売価格 3,500円税別)
720ml オープン価格(希望小売価格 1,750円税別)

『松の司 純米吟醸 楽』
1.8L オープン価格(希望小売価格 2,750円税別)
720ml オープン価格(希望小売価格 1,350円税別)

ご購入はこちらから:特約販売店一覧




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by matsunotsukasa | 2020-05-11 17:50 | 松の司のきき酒部屋 | Comments(0)